高校生交流

福島を伝え、再生可能エネルギーを学ぶ福島・ドイツ高校生交流プロジェクト

 プロジェクトは、福島県の学校が夏休み中である8月に、2、3週間ドイツに滞在して行われます。ドイツでは毎年、州ごとに夏休みの終わる時期が異なります。そのため、ドイツのどこに滞在するかは、福島県の高校生がどこで体験授業できるかによって決まります。

 プロジェクトに参加する高校生は、福島県の高校生です。2011年3月以降、福島県外に避難している高校も参加することができます。

 参加する高校生は、原則として8人です。

 プロジェクトの実施期間中、参加高校生には出発から帰国まで、アースウォーカーズの小玉理事長が同行します。また現地では、ドイツ語のできるボランティアの世話人が付き添います。

プロジェクトの目的:
 福島県の高校生が震災体験を英語でスピーチして、ドイツの高校生などと交流します。さらに、ドイツで進む再生可能エネルギーの状況について学び、それを日本で伝えます。

授業体験とホームステイ:
 プロジェクトに参加する福島県の高校生は、夏休み中である8月の前半にしかドイツに行くチャンスがありません。そのため、その期間中にすでに夏休みが終わり、授業が再開されているドイツの高校(大学進学を目的とした中高校であるギムナジウムなど)において授業を体験します。

 授業体験する学校は、原則として外国語として日本語の勉強できる学校です。

 福島県の高校生は、原則として授業体験する学校の生徒さんの家庭にホームステイします。

ノルトライン・ヴェストファーレン州訪問:
 ノルトライン・ヴェストファーレン州は、再生可能エネルギーの振興において福島県のパートナー州となっています。

 そのため、ドイツ滞在中に同州において環境関係の役所などを訪問して、ドイツの再生可能エネルギーの取り組みについて学びます。さらに、同州においてドイツ人や現地に滞在する日本人の方たちと交流します。

再生可能エネルギーに係る地域や企業、専門家の訪問:
 ドイツにおける再生可能エネルギーの取り組みについて学ぶため、再生可能エネルギーを積極的に取り入れている自治体や企業を訪問するほか、専門家からレクチャーを受けます。

 たとえばこれまで、市民電力会社のEWSシェーナウ、再生可能エネルギー分野のゼネコンであるJuwi社、再生可能エネルギー化に取り組む自治体のゼルベック町(ドイツ北西部)などを訪問しています。またドイツ最大の環境団体であるBUNDのベルリン青年部を訪ね、レクチャーを受けた後にディスカッションをしました。

ベルリン訪問:
 ドイツの首都ベルリンを訪問して、ドイツの政治や歴史、環境の取り組みについて学びます。

 見学するのは、たとえばベルリン中央駅、ドイツ連邦議会議事堂、ホロコースト記念施設、ナチスの過去を伝えるテロのトポグラフィー、ユダヤ人盲人を助けた実業家オットー・ヴァイトについて記録するオットー・ヴァイト博物館などです。移動中も、政治や歴史、環境問題についてディスカッションします。

 特に、ドイツが戦争の過去についてどう伝えようとしているのかを学びます。

プロジェクト報告:
 ドイツから帰国後、すぐに東京と福島市において参加高校生による報告会を行います。報告会は、アースウォーカーズのサイトからライブストリーミングされます。

 さらに機会があれば、参加高校生によるドイツの再生可能エネルギーへの取り組みに関して、日本各地で報告会を行っています。