ドイツにきた福島県高校生と再会
毎年夏、ドイツで震災体験を語り、再エネについて学ぶため、福島県から高校生がきています。その時、高校生たちはベルリンにきて、ぼくと一緒に環境や政治、平和をテーマにしていろいろ学んで行きます。
今年2023年11月にぼくが日本に一時帰国したので、その機会を利用して、ドイツにきた福島県高校生と福島市などで会ってきました。主な参加者は今年ドイツにきた高校生でしたが、その前にきた高校生、元高校生とも一緒会うことができました。
懐かしい再会でしたが、今のドイツの社会状況や、ドイツにおけるクリスマスの生活習慣などについても話をしました。
ぼくにとってとてもうれしかったのは、今年10月にドイツ・ドゥイスブルクの高校生が福島県を訪れていた時の国際交流において、今年夏にドイツにきていた高校生が、ベルリンにいた時にベルリン近郊にあるザクセンハウゼン強制収容所跡を見学したことについて報告していたことでした。
それは、地元テレビ放送局のニュースでも取り上げられました。
ぼくは15歳や16歳の若い高校生を強制収容所跡に連れていっていいものか、とても迷いました。しかし最終的に、連れていくことにします。
残酷な写真は見せないほか、収容所跡にあるそれぞれの施設に行く前に必ず、次に行く場所はどういうところかを説明して、行ってみたい高校生だけを連れていきました。
さすがに、遺体の火葬場に行くのを躊躇した高校生が何人かいましたが、それ以外はみんなついてこれました。
ドイツではたとえば、南部バイエルン州が9年生ないし10年生(15歳、16歳)に対して、強制収容所跡に行くのを義務付けています。しかしバイエルン州ミュンヒェン近郊にあるダッハウ強制収容所跡の青少年研修センターの所長さんと話した時、所長さんは15歳、16歳で強制収容所跡を見るのはまだ、早すぎると思っているといっていました。
ぼくもそう思っていただけに、今年夏に福島県高校生を強制収容所跡に連れていくと決めたのは、ちょっとした『かけ』でした。
しかしみんな、よくついてきてくれました。福島県に戻った後もそれについて報告して、他の高校生たちとディスカッションをしてくれていたのは、行ったかいがあったと感動しました。
いろいろ迷ったのは、取り越し苦労だったと思います。
これからは、高校生がベルリンに来た時は、強制収容所跡に一緒にいくべきだと強く確信しています。
まさお
(2023年12月06日)
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