阿部ほのか(アベ ホノカ)

2023年高校生プロジェクト参加者

みなさんこんにちは。

福島県平田村に住んでいる高校2年生、阿部ほのかです。

2月3日節分がすぎて、

「そろそろ雛人形を飾ろう」母と一緒に私の雛様を飾った。

私のお雛様は、肌が白く、優しい目、私の好きな色のオレンジとピンクの着物を着ている。とてもかわいい。

私は、毎朝お雛様に「いってきます」を言って家をでる。

12年前の3月11日、いつものようにお雛様に「いってきます」を言って、お家をでた。

託児所でお昼寝中に緊急地震速報で目が覚める。その後長く続く大きな揺れ、私は布団の中から起き上がることができなかった。

家に帰り玄関を開けると、飾ってあったお雛様は床に落ち首が折れていた。

私はあまりのショックで涙が止まらなくなった。今でもその光景を忘れられない。

12年たった今も毎年甲状腺検査を受けている。

放射能への不安から2012年10月、初めて甲状腺検査を受けた。6歳の時だ。

母から「甲状腺の検査受けに行こう」

私はなんで検査をするかわからなかった。ただ痛いのはいやだ。

「痛くないの?」

「痛くないよ。くすぐったいだけ、心配しなくて大丈夫」

私は、母と一緒に病院へ向かった。

検査室は、真っ暗でエコーの機械が1台。とても静かだった。

ジェルをのどにぬり、プローブでのどをなでる。本当だ、痛くない。

託児所の友達のお母さんが検査技師だったため、安心して検査をうけることができた。

二人で託児所の話をしているうちに、あっというまに検査が終了した。

後日、結果が届いた。特に問題もなく、母はホッとした様子だった。 

それから、毎年あたりまえのように検査を受けている。

私は当時幼く、何の検査をしているのかわからなかったが、今は甲状腺がんの不安から検査を受けていることがわかった。

今も甲状腺に異常はなく、健康にすごしている。

これからも検査を受けていく。いつまで、放射能の健康被害について考え、検査を続けていくのかわからない。それでも、生まれ育った福島が好きだ。

聞いていただきありがとうございました。

高校生報告